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by lungs_ok
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最近よく、Fのことを考える。

Fといっても、藤子・F・不二雄のことではなく、
(たまに才野茂のことは考えるけれど)
ギター・コードのFのことである。

生まれて初めて手にしたギターは、
11歳のときに
父親が誰かからもらってきたアコースティック・ギターだった。
キーをGにすれば、G・C・D7のスリーコードが押さえられるのだが、
次のステップとなるFを一所懸命練習しても押さえられない。
音のイメージはしっかりとあるのに、その音が出せない。
指の先っちょにクッキリと弦の痕が残った。
文字通り血のにじむような思いでトライしてみたけれどできないんだ。

──でも、そりゃそうだよね。
このギターはネックが反り返っていて、
12フレームあたりは指板と弦の空間が、
2cmくらいは離れているというものだったから。

その後、何年かして友だちのギターを弾かせてもらったら、
案ずるより産むが易し、あっさりとFはクリアできた。
#またその後、何カ月かして友だちにエレキを弾かせてもらったら、
#さらに輪をかけて、あっさりクリアできちゃった。

なんでこんなことを考えているのかというと、
「Fのイメージは手でしっかり摑めるようにあるのに、
 その音が出すことができない」
ということが心にひっかかっているから。

これをメタファとしてとらえて、
仕事に敷衍してみると、
あらゆる「できない」理由は、
ただただ「イメージはできているのに環境や技術が追いつかない」からなのか。
それとも「単に知らない」からなのか。
──自分自身のことじゃないとこれが見極められない。

前者であるならば、
僕が友だちのギターを弾かせてもらったように、
環境やモノを替えるとか、
出来るようになるまで練習するとかで解決できる。
後者であるならば、
まず知ることが求められるのだろうけれど、
でもさ、
知らないのに「君、なんでやってんだ?」ってことにならないだろうか。

「いやあ、ギターをコレクションするのが専門なんです。趣味なんです。
 だから弾けなくてもいいんです」
ふ〜ん、なるほど。
「それならさ、これは仕事でやってるんだし、
 会社はきっとコレクターを雇ったわけではないし、
 他の人を雇う必要があるから出てってくれないか?」
ってことにならないだろうか。それとも、
「いやあ、実は、ギターにはFというコードがありまして、
 わりと綺麗な音で響くんですな、これが。
 ちょっと押さえるのは大変なんですが、
 でも引ける曲の幅も広がりますので、ぜひ一度やってみませんか。
 僕がまず手本を見せますんで」
なんてことを始めないといけないんだろうか。

そんなヒマも、そんな気も、
僕には全然ないんだけれどね。
*sigh*

──こんなことを、かれこれ、この5カ月間ほど考えています(ヒマなのかよ!?)。
by lungs_ok | 2008-08-22 21:41 | [job]